2022年11月4日(金) 雨宮処凛 『排除の空気に唾を吐け』を読む

 


「自己責任論」ばかりを振り回すこの国のシステムが、フリーターや非正規労働者を生み出してきた。彼らは一度、生活の軌道から足を踏み外すと、おぞましい事件を起こしたり、自殺したり、餓死したりする。彼らの行動にも問題はあるが、この国の生み出した「弱者切り捨て」の雇用システムにも問題があるのではないか。社会から「排除」された者たちの視点に立って書かれた秀逸な社会評論。この国の現状に「生きづらさ」を感じている人たちには是非、読んでもらいたい。 




講談社現代新書 720円+税

コメント

このブログの人気の投稿

2022年10月30日(日) 椎名 誠 『おれたちを齧るな!わしらは怪しい雑魚釣り隊』を読む

2022年6月26日(日) 西村賢太 『一私小説書きの日乗 憤怒の章』を読む

2022年5月29日(日) 植村直己 『青春を山に賭けて』を読む